コンテンツにスキップ

2004年のオールスターゲーム (日本プロ野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
NPB 2004年のNPBオールスターゲーム
2004サンヨーオールスターゲーム
ゲームデータ
スポンサー 三洋電機
セ監督 岡田彰布
パ監督 王貞治
セ投票最多 阿部慎之助
パ投票最多 城島健司
第1戦
日程 7月10日
開催地 ナゴヤドーム
スコア パリーグ 6-3 セリーグ
MVP 松坂大輔
第2戦
日程 7月11日
開催地 長野オリンピックスタジアム
スコア セリーグ 1-2 パリーグ
MVP SHINJO
« 2003
2005 »

■テンプレートを表示

2004年のオールスターゲームは、2004年平成16年)7月10日7月11日の2日間開催されたプロ野球オールスターゲーム(球宴)である。正式名称は2004 サンヨー オールスター ゲーム2004 SANYO ALL STAR GAME

概要

[編集]

大阪近鉄バファローズオリックス・ブルーウェーブの突然の合併報道によりプロ野球再編問題が世間を賑わす中で開催された。

全パ(オールパシフィック・リーグ)監督は前年、日本一になった福岡ダイエーホークス王貞治が務め、全セ(オールセントラル・リーグ)の監督は前年、リーグ優勝した阪神タイガース監督の星野仙一が務めるべきところだが、2003年の日本シリーズ終了とともに勇退したために、後任の岡田彰布が全セを率いた。長野オリンピックスタジアムで行なわれた第2戦の3回裏、捕手の矢野輝弘福原忍(いずれも阪神)の投球を返球した瞬間、三塁走者だった全パのSHINJO北海道日本ハムファイターズ)が、オールスター史上初となる単独本盗を成功させた(本盗としては1978年第2戦の簑田浩二以来、史上2人目)。この試合のMVPを獲得したSHINJOはヒーローインタビューで「これからは、パ・リーグです」とスピーチした[1]。再編問題でリーグの存続の危ぶまれた全パが1990年以来、14年ぶりに2戦全勝した。

なおこの年から、セントラルリーグのホームスタジアムでの試合はセ・リーグの審判員が球審、パシフィックリーグのホームスタジアムでの試合ではパ・リーグの審判員が球審を務めるサイクルに戻っている(1996年から前年まで永らく、セントラルリーグのホームスタジアムでの試合はパ・リーグの審判員が球審、パシフィックリーグのホームスタジアムでの試合ではセ・リーグの審判員が球審〈要するに先攻めのリーグの審判員が球審〉を務めるようになっていた)。

出場選手

[編集]
セントラル・リーグ パシフィック・リーグ
監督 岡田彰布 阪神 監督 王貞治 ダイエー
コーチ 落合博満 中日 コーチ 伊東勤 西武
堀内恒夫 巨人 梨田昌孝 大阪近鉄
先発投手 上原浩治 巨人 6(1) 先発投手 岩隈久志 大阪近鉄 2
中継投手 五十嵐亮太 ヤクルト 4 中継投手 森慎二 西武 5
抑え投手 佐々木主浩 横浜 8 抑え投手 豊田清 西武 5
投手 福原忍 阪神 投手 新垣渚 ダイエー
川上憲伸 中日 3 和田毅 ダイエー 2
岡本真也 中日 三瀬幸司 ダイエー
山本昌 中日 6 松坂大輔 西武 6(2)
工藤公康 巨人 9 張誌家 西武
ベバリン ヤクルト 渡辺俊介 ロッテ
河内貴哉 広島 小林宏之 ロッテ 2
三浦大輔 横浜 2 横山道哉 日本ハム
金村曉 日本ハム 2
捕手 阿部慎之助 巨人 2 捕手 城島健司 ダイエー 8(1)
矢野輝弘 阪神 4 髙橋信二 日本ハム
古田敦也 ヤクルト 15
一塁手 アリアス 阪神 3 一塁手 松中信彦 ダイエー 5
二塁手 今岡誠 阪神 4 二塁手 井口資仁 ダイエー 4
三塁手 小久保裕紀 巨人 8(1) 三塁手 小笠原道大 日本ハム 6
遊撃手 二岡智宏 巨人 4 遊撃手 川﨑宗則 ダイエー
内野手 立浪和義 中日 11 内野手 中島裕之 西武
仁志敏久 巨人 4 中村紀洋 大阪近鉄 7
岩村明憲 ヤクルト 2 福浦和也 ロッテ 2
ラロッカ 広島 金子誠 日本ハム 2
嶋重宣 広島 オーティズ オリックス
種田仁 横浜 2
外野手 ローズ 巨人 8 外野手 SHINJO 日本ハム 5
金本知憲 阪神 7 谷佳知 オリックス 4
高橋由伸 巨人 7 和田一浩 西武 2
福留孝介 中日 4 礒部公一 大阪近鉄
村松有人 オリックス 3
DH ズレータ ダイエー
太字はファン投票で選ばれた選手。そのほかは監督推薦。
数字は出場回数。『( )』内数字は上記回数中事故のため不出場の回数。

試合結果

[編集]

第1戦

[編集]
  • 2004年7月10日18:15(JST)試合開始  試合時間2時間36分 観衆数/34,971人
  • 会場: ナゴヤドーム
  • セントラル・リーグ 3-6 パシフィック・リーグ
  • スコアボード
パシフィック 0 1 0 1 0 0 3 0 1 6
セントラル 1 0 0 0 0 0 2 0 0 3

(パ) 岩隈)、○松坂大西)、渡辺俊)、金村)、三瀬)、S(西)-城島(ダ)
(セ) 山本昌)、●三浦)、川上(中)、上原)、河内)、岡本(中)-矢野)、古田

MVP
松坂大輔西武
2イニングを無安打無得点に抑える。投手のMVP受賞は1998年川上憲伸(中日)以来、6年ぶり。

審判] セ笠原) パ、セ、パ川口) セ橘高、パ丹波

オーダー

[編集]
パシフィック
打順守備選手
1[中]SHINJO
2[三]小笠原道大
3[左]和田一浩
4[一]松中信彦
5[捕]城島健司
6[指]ズレータ
7[二]井口資仁
8[遊]中島裕之
9[右]谷佳知
[投]岩隈久志
セントラル
打順守備選手
1[二]今岡誠
2[三]立浪和義
3[中]ローズ
4[右]福留孝介
5[左]金本知憲
6[指]高橋由伸
7[一]アリアス
8[捕]矢野輝弘
9[遊]二岡智宏
[投]山本昌

第2戦

[編集]
  • 2004年7月11日18:30(JST)試合開始 試合時間2時間32分 観衆数/26,963人
  • 会場: 長野オリンピックスタジアム
  • パシフィック・リーグ 2-1 セントラル・リーグ
  • スコアボード
セントラル 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
パシフィック 0 0 1 0 1 0 0 0 x 2

(セ)● 福原(神)、工藤(巨)、ベバリン(ヤ)、五十嵐亮(ヤ)、佐々木(横)-矢野、古田、阿部(巨)
(パ) 和田(ダ) ○(西)、小林宏(ロ)、新垣(ダ)、S横山(日)-髙橋(日)

MVP
SHINJO日本ハム
オールスター史上初の単独ホームスチールに成功。

[審判] パ丹波(球) セ橘高、パ川口、セ森(塁) パ林、セ笠原(外)

オーダー

[編集]
セントラル
打順守備選手
1[二]今岡誠
2[左]種田仁
3[指]ラロッカ
4[三]小久保裕紀
5[中]ローズ
6[一]アリアス
7[右]福留孝介
8[捕]矢野輝弘
9[遊]二岡智宏
[投]福原忍
パシフィック
打順守備選手
1[中]SHINJO
2[左]村松有人
3[一]福浦和也
4[指]小笠原道大
5[三]オーティズ
6[右]礒部公一
7[遊]中島裕之
8[捕]髙橋信二
9[二]金子誠
[投]和田毅

ラジオ中継

[編集]

参議院議員通常選挙との関連

[編集]

第2戦の行なわれた7月11日第20回参議院議員選挙の投票日(即日開票)であった。地上波テレビ局はオールスターを中継したTBS系列(JNN)と「日曜ビッグバラエティ」を放送したテレビ東京系列(TXN)を除いて、投票終了時刻(20:00)前後から選挙特別番組を放送した。

TBS系列も試合を中継しながら開票速報に対応できるように、擬似「レターボックス」型のワイド画面を採用して実質的に3分割し、画面下部には各政党の獲得議席数を、画面上部にはニュース速報や各政党の幹部たちのコメントをそれぞれ表示するなどして、随時、開票速報テロップを挿入した。この中継が終了してから筑紫哲也がメインキャスターを務める「選挙開票特別番組 票決!ライブ2004」に移行した。

ラジオ各局は実況音声に被せるかたちで開票速報を流した。

NHKは国政選挙優先のためNHKラジオ第1放送は7月10日も参院選関連番組を放送した。

上記の参議院選挙報道により翌日の朝刊各紙も特別体制を敷き、参院選以外の記事が大幅に縮小された。但し、スポーツ紙は全紙1面に新庄の単独ホームスチール記事を持ってきた。一般紙はスポーツ・運動面が1-2頁に縮小されたがその狭い中で新庄に記事を大きく割いた。

脚注

[編集]
  1. ^ オールスターで2度目のMVP獲得新庄カウントダウン プロ野球 : nikkansports.com、2016年7月12日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]